オベリットは、食事から摂った余分な脂肪分を、便と一緒に油として排出できるダイエット医薬品です。
主成分のオーリスタットは、米国食品医薬品局(FDA)でダイエット薬として認可を受けている安全性の高いお薬です。
通常、食事から摂った脂肪は、身体の中でリパーゼという脂肪分解酵素によって分解され、身体に吸収されます。オーリスタットはリパーゼの働きを抑えることで食事中の脂肪の分解を防ぎ、脂肪を吸収することなく体外へ排出します。一回の食事中に含まれる脂肪の約30%を便と一緒に排出すると言われています。
脂肪1gは9kcalに相当しますので、30%の脂肪をカットすると結果的にその分の摂取カロリーを減少させ、無理な食事制限なしで体重コントロールを可能にします。実際アメリカでの臨床試験では、1年間のオーリスタット服用により、6割の人が5%の体重減少、約3割の人が10%の体重減少が見られたというデータも出ています。理想体重に到達した後も、体形維持のために服用を続ける人が多いことも頷けます。
日本ではまだオーリスタット自体が未承認ですが、先発品のゼニカルは現在世界17ヶ国で約4000万人以上の愛用者がいると言われます。先発品のゼニカルは1錠中にオーリスタット120㎎配合に対して、オベリットは半量の60㎎です。従って、オベリット2錠=ゼニカル1錠の効果を発揮します。
ゼニカルでは人によっては、肛門からの油漏れや油性便(便に油が混じる)が多く、トイレが気になり外出できない等の悩みがありました。オベリットはゼニカルに比べ、これらの副作用が起こりにくくなっています。油性便が気になって、なかなかオーリスタット製剤を飲めずにいた方にもおすすめです。脂っこいものが好き、外食や接待が多い方には特におすすめです。
また、肥満は血管を老化させ、高血圧や、高コレステロール、高血糖などのリスクを増大させます。さらにこれらのリスクは心臓や血管の病気、糖尿病を引き起こすこともあるため、体に脂肪を蓄積させないこと、適正体重へ向けた減量は大変意義のあることです。もし、オベリットでの減量幅が小さくても、このようなリスクがある場合には、健康上大きなメリットを受けることができます。高血圧、高コレステロール、高血糖などのリスク因子の改善効果は、通常服用開始後1ヶ月で認められ、オベリット服用中はその効果が持続します。